井上 喜斎(憙齎)inoue kisai



(1936年~2008年)愛知県生まれ。二科会友、二科特選受賞。西行法師に憧れ全国放浪。小野小町、日本神話、エロスの世界を描く。水墨画に転向。お四国道しるべ建立。水茎の岡西行庵再建。日仏現代美術展受賞、渡欧、中国に遊び日本を再確認。西行・桜を追って奈良県吉野に移住。奈良日日新聞に「桜仙境-吉野-」連載。NHK新日本探訪「千年の桜にひかれて」にて全国放映。愛知万国博覧会巨大絵馬(千歳放光)制作。個展多数。「芸術は救いたりうるか」著出版。 奈良県立万葉文化館において「千歳放光・井上 憙齎」展が開催される。




吉野

小説家中河与一と運命的な出会いがあり「天の夕顔」「鏡に入る女」等を絵画化し書画一如展として、小田原、名古屋で展覧す。

吉野山に中河与一を伴い万朶の桜を堪能、書画一如の後、蔵王堂(吉野山)に寄贈される。



吉野の桜はいろいろな顔をみせて歴史とともに咲いてくれます。物の集約といいましょうか。自然の恵みの賜物を輝くばかりにみせて、心を和ませてくれます。豊かなはなやぎの桜ともうしましょうか。蔵王堂奉納。

西行歌の世界を歌人・前登志夫書と合作し吉野水分神社に奉納。

 



如意輪寺のしだれ桜は吉野の春を告げ後醍醐天皇ご慈愛の蔵王権現は毎日の生活のご様子を想像出来ましょう。又これからの世の行く末を力のある動感みなぎる姿で如意輪寺に寄せ、二枚描かれたうちの一点を寄贈。



四国

画道遍路と称し空海生誕の地、善通寺お茶堂での絵の制作で西行の足跡に出合い曼荼羅寺の行道所にかき登り危うく鎖に助けられたが、同体験は水茎の岡での西行庵再建へと続き、西行の世界へいざなわれる。



フランス

日仏現代美術展受賞後、フランスに渡りグランショミエールに通いソフィー家のもてなしに合い、フランスの空気を人物、風景と数多くの水墨画作品制作、展覧会を開く。